データセンターは21世紀の銀行である

インターネットデータセンター(iDC)はネットワーク機器、サーバー、データなどを設置して保管するものである。世界ではこれがどんどん巨大化しており、莫大な規模の施設が各地にある。GoogleのiDCはGoogleマップでは確認できないようになっているほど、この機密性は高い。


今では多くの重要データを各国はデジタル化して持っているし、各企業は保有している。そのデータはiDCに大切に保管されている。だが日本では巨大なiDCを作っていないため日本の重要なデータを海外のiDCに保管せざるを得なくなってきている。データは日々倍々ゲームで増えている。もちろんまだ個人情報などは日本国内で保管されているはずである。海外で保管したデータはその国の法律によって管理されるため重要なデータは保管できないのだ。
それが、今アイスランドではiDCの特区をつくり、その預かっているデータは預けている国の法律によって保護されるようにしようとしているらしい。


webマネーという概念が当たり前のようになっている昨今、もはや情報は金である。金が情報化しているといってもいいが、この情報を保管する施設は巨大な力を持つことになるのである。
現在iDCは単に保管のみを行っているが、今後はGoogleのように無料で使わせる代わりに情報を得ていくことになっていくだろう。つまり銀行が預かったお金を使って資本を増やしているのと同じような状況が起こりうるのだ。
私はiDCこそが21世紀の銀行になると思っている。日本は迅速に巨大なiDCをたくさん作ることで、世界の競争に乗り遅れないようにしなくてはならない。ちなみにiDCで使わない部分はどんどん他の企業に貸していけば無駄を作ることは無い。そういったデータを保管する場所の貸し借りという意味では不動産的な要素も含まれており、つまり情報の非対称性が生まれやすい環境であるともいえるのではないだろうか。優位性を持つことは国際競争力を高める上で責務である。