バンディダスっての見て

ニクソンショック金本位制が終わった。つまり金(キン)によってドルの価値が裏付けられていた時代が終わった。そして実質ドルが世界通貨として流通した。アメリカはドルをどんどん刷りまくって過剰な消費を続けたから経常赤字が続いた。アメリカの金融はドルの回りが増えれば増えるほど儲かるから、ぶくぶく太り肥大化していった。消費は90年代のアメリカ人を大いなる復活と勘違いさせるには充分だった。
なんかバンディダスというB級映画を観たのだが、内容は西部劇っぽい時代の銀行強盗だった。ごくつまらないものだったが、しかしそこにあるテーマとして、アメリカの銀行によるメキシコ支配からの脱却というのがあった。2006年の映画である。
アジア通貨危機の原因の一つとしてタイのドルペッグ、つまりドルとバーツを固定させていたことが挙げられる。日本企業の下請けを行っていたタイとしては輸出こそが最も重要な産業だったが、94年の中国元の切り下げにより95年にはドル高(つまりバーツ高)が起こり輸出が苦しくなった。ドルペッグにより異常に高い信頼性は短期資金の過剰流入を起こし、それを利用して投資を行っていたタイは、突然の経常収支の悪化により資金の流出が大きな痛手となった。
つまりタイが日本やヨーロッパとの貿易があったにも関わらずドルにだけ固定したことがアジア通貨危機が起こった一つの原因というわけである(他にもたくさん理由はあるよん)。
現在アメリカの詐欺まがいの金融システムは崩壊した。しつつある。さあ、さてこれからはどうしましょうってところは書くつもりは無い(一応とある教授の意見は聞いて知ってるけど)。ただアメリカの銀行にこれ以上世界を支配させるなら、僕は映画のように美女を二人連れて銀行強盗でもしちゃおうかしらなんて思ってる。