夏休み18

夏休み。悩む。悩む俺。今、とても悩み悩んでいる。
朝、待ち合わせ時間より30分ほど早く到着する。その娘は時間通りに来る。そりゃそうだよなと思いながらも、とりあえず出かける。デートスポットへ。
楽しむ。二人でさまざまな会話をする。ひとつの場所で、欄干のようなところで、遠くを眺めながら、風に当たりながら。ずっと、もう二時間ぐらい同じ場所で会話をする。過去のこと。人のこと。将来のことも少しだけ。尽きることは無かった。尽きた時間もあったっけ。僕はあまり無言を苦に感じなかったから尽きたようには思わなかった。相手はわからないが。
夕暮れを待とうと思っていたが、その娘は今日喘息の薬を貰いに行こうと思っていたらしい。それを知って、急いでそちらに向かうことにする。晩を食べるか食べないかはそのときになって考えればいいと思っていた。そのときになったら、無理だとわかった。
帰り道、彼氏がいることを知る。ああ、まあそうだよな。と思う。しかしいるならいるで、今日は断ってくれても良かったのに。と思う。
その帰り道、今の彼氏がどれだけダメかを教えてくれる。そんなことを言われても、同調して人を悪く言うのは好きじゃないから、なんとかしてその彼氏を擁護しようとする。苦しい気持ちで擁護しようとする。
あんまりその彼氏の未熟なところを言うものだから、「じゃあ別れろって俺が言ったら、別れるの?」と聞く。「考えるけど・・・」と言う。
病院を探す。見つける。しかし時間が間に合わなかった。申し訳ない気持ちになる。
いとおしいと思うが、苦しい。今度会えるのはいつになるやら。それすらわからぬ。そんなものだと諦めようか。もともと無理なものだったのだろうと、考えられるのだ。だが一方で、彼女を抱きしめてやりたいという気持ちもある。俺じゃなきゃいけないものでもないだろう。だが一方で、俺以外に本当にこいつを救ってあげられる立場のやつはいないんじゃないだろうかという、変な、間違っているだろうが、そんな気持ちも、ある。
彼女は、ある種、生きてきた世界が違う人間のような、そんな気もする。そんな二人では、きっとどこかで決定的に歯車が合わないところが出てくると思う。だとすれば、まだ長いだらだらとした人生、彼女じゃなくてもいいじゃないかと、そんな気持ちも、少しだけある。
うん。わからん。こういうときは放置だ。彼女のほうが今は忙しいんだし、誘いはあちらからさせるよう頼んだ。どうなるやら俺の人生。何も変わらぬ、単なる一時のすれ違いのような出会いなのか、そうでないのか。きっと前者のほうが確率はいつだって高いものだ。
朝 食パン+チーズ コーヒー牛乳
昼 カレー
夜 ご飯 ミネストローネ 鮭のムニエル
明日の予定。無し。